ブランド情報 時間:2023年4月27日
ルイ・ヴィトンがなぜ日本で人気なのか!?誰もが知っているフランス発のファッションブランド「LOUIS VUITTON 」。
世界一の売り上げを誇るファッショングループである「LVMH」を代表するブランドでもあり、それだけでなく、世界で最も価値のあるラグジュアリーブランドにも選ばれているルイ・ヴィトンは、1854年の創業以来、160年以上にわたって多くの人々を魅了し続けていますが、なぜここまでの不動の人気を誇るブランドに躍進していったのか、不思議に思う方も多いのではないでしょうか?
LOUIS VUITTON 創業後の19世紀後半ヨーロッパでは特にフランスの美術界においてジャポニズムの影響は顕著なものとなっていました。そのきっかけは、19世紀半ば、万国博覧会に出品された日本の美術品の数々でした。時は西洋芸術界が写実主義から大きく革命を遂げようとしている正にその頃。遠いアジアの島国日本の浮世絵や工芸品は熱狂的なファンをもたらし、西洋芸術に多大な影響を与えることになったわけです。ゴッホが安藤広重の作品を模写した『名所江戸風景』、モネが描いた着物姿の『ラ・ジャポネーズ』などはジャポニズムを物語る代表的な作品といえるでしょう。
そんな時代背景もあって、1880年に創業者ルイ・ヴィトンから継承した二代目ジョルジュ・ヴィトンは日本の市松模様を元にダミエ・キャンバスをデザインしたとされます。そう、ここが肝心。日本人が昔からなじんできた市松模様ですから。1888年には商標登録した「ダミエ」の発表に至ります。これは世界初の商標登録商品となったことでも多くの人に知られています。そもそも、VUITTONの創業者ルイ・ヴィトンは初め、輸送機関の発展、成長に注目し、従来の蓋の丸いトランクから、積み上げることが簡単で平らな蓋を持つトランクを考案しました。革より軽い防水加工を施したグレーの無地コットン素材「グリ・トリアノン・キャンバス」の使用によって作られたトランクは瞬く間に評判となっています。かのナポレオン3世皇妃ユージェニーにも気に入られていたというVUITTONの人気は、その後も衰えることなく続いたというわけです。灰色の「グリ・トリアノン・キャンバス」も、その後使用したベージュと赤の2色使い「ストライプ・キャンバス」もコピー商品の横行に悩まされるほど。そのことからも当時の人気がうかがい知れます。そこで、ジョルジュ・ヴィトンが偽物対策として商標登録したのが「ダミエ」だったというわけです。
やがて「ダミエ」の模倣品も出回ってきたことを受けて、1896年に取り入れられたアイテムがモノグラム柄。モノグラムは、「L」と「V」、花と星を組み合わせたもので、これも日本の家紋からインスピレーションを得たとされます。「L」と「V」が重なるデザインは家紋にあるような模様を重ねたりずらしたりといった技法。花と星は家紋に使われているモチーフにも多くの似かよった形がみられます。興味のある方は日本の家紋を是非ひも解いてみてはいかが?日本人の大のお気に入りVUITTON商品のデザインには、私たちが安心させられるこんな秘密が隠されていたのですね。そのルーツは正に日本にあったのだから当然と言えば当然のことなのでしょう。
日本のLOUIS VUITTON人気とそのデザイン性の関係。
そこには古くから、日本文化と日本人の心が深く関わっていたのです。
そう思うと、LOUIS VUITTONがどうしてこんなに長年に渡って
日本人に愛されるブランドなのかわかる気がしますよね!
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